管弦楽のための変奏曲

テーマと5つの変奏と終曲により構成される。

終曲は親友の兼田敏と交わした「死ぬまでにお互いにお互いの葬送行進曲を書く」という約束のため、葬送行進曲となった。

のちに吹奏楽版に編曲された。

■ 委嘱経緯等

岡山大学交響楽団第45回定期演奏会記念委嘱作品

■ 初演データ

  • 初演 1998.12
  • 場所 岡山シンフォニーホール
  • 指揮 秋山隆
  • 演奏 岡山大学交響楽団

■ 他編成

■ CD/DVD

■ 編成

■ 曲解説

この曲は、岡山大学管弦楽団の委嘱により1998年に作曲された。メランコリックなテーマに続き、活発な性格のcon fuoso,ソロヴァイオリンのオブリガートが美しいcon grazia、フランス風の響きのするワルツgiocoso、行進的なalla marcia、おどけた雰囲気のburlescoの五つの変奏が奏され、終曲は冒頭のテーマに回帰した後、壮大な葬送行進曲で締めくくる。終盤近くに現れる金管楽器群の咆哮は、葬送行進曲というより、この曲の吹奏楽編曲に与えられた”Lamentation”の名がふさわしい。

この終曲は、保科の大学時代の同期であり、親友である(故)兼田敏の生前に献呈された。二人は(最後に生き残るのは自分だというユーモアを込めて)かねてより、互いに相手の葬送行進曲を書く約束をしていた。兼田が既に吹奏楽曲「嗚呼!」のスコアのタイトル末尾に「保科洋君」の文字を付け加えて保科に送り、その約束を果たしていため、保科はこれに倣い、この曲を吹奏楽に編曲した際曲名を”Lamentation to ─”とした(横線部にはBin Kanedaの文字が入る)。

なお、吹奏楽版は、楽器編成の都合で第二変奏が除かれている。(敬称略)


日本語タイトル (ローマ字)
欧文名Variations for Orchestra
出版社Hoshina Music Office
原譜管理Hoshina Music Office
発表年1998
演奏時間22:00
難易度 (1~5)4
サンプル音源アーカイブを参照
Hoshina Music Officeでの取扱レンタル譜
料金区分一般レンタル料金
JASRAC作品コード064-0453-7