保 科 洋  (ほしな ひろし)  名誉指揮者・音楽総監督

昭和11年東京に生まれる。両国高校卒業後,昭和29年東京芸術大学作曲科に入学。昭和35年同大卒業とともに,毎日コンクール作曲部門管弦楽曲の部第一 位入賞。昭和38年には,文部省芸術祭奨励賞受賞。東京音楽大学,愛知県立芸術大学を経て,昭和58年兵庫教育大学教授。平成13年3月定年退官し同大名 誉教授となる。作曲・指揮の両面で活躍。

吹奏楽の作曲においては,日本を代表する一人で,海外でも評価は高い。全日本吹奏楽コンクール課題曲も過去3回委嘱されている。

作曲家としての見地から,また多くのアマチュア音楽団体の豊富な指導経験と,理論的根拠に基づく独自のユニークで説得力のある音楽解釈は,近年注目を集め高く評価されている。それらの集大成として音楽の友社より『生きた音楽表現へのアプローチ』=エネルギー思考に基く演奏解釈法=(保科 洋著)が出版されている。類書のない理論的音楽解釈法として,アマチュア音楽愛好家はもちろん専門家の間でも評判になっている。

主な作品に,「カタストロフィ」「古祀」「吹奏楽のためのカプリス」「愁映」「風紋」「パストラーレ」「祝典舞曲」「響宴」「管弦楽のための変奏曲」,創作オペラ「はだしのゲン」などがある。