プロフィール

保 科 洋  (ほしな ひろし)

1960年、東京藝術大学作曲科卒、卒業作品にてその年の第29回毎日音楽コンクール作曲部門(管弦楽)で第1位を受賞する。以後、本格的に作曲活動を始めるかたわら、東京音楽大学、愛知県立芸術大学、兵庫教育大学で教鞭をとり、2001年3月に兵庫教育大学を定年退職。

作品は管弦楽曲・オペラ・吹奏楽曲・室内楽曲・合唱曲・ミュージカルなど幅広いが、特に吹奏楽曲では日本を代表する作曲家の一人として知られ、作品のいくつかはアメリカでも課題曲に登録されるなど世界各国で演奏されている。2008年11月にイタリアで開催された国際ホルンコンクールの課題曲に《巫女の舞》が選ばれ、世界各国のホルン奏者によって熱演された。のちに編曲されたユーフォニアム版《巫女の舞》も、アリゾナ州立大学にて開催ITEC2023(国際テューバ・ユーフォニアム大会)ユーフォニアムアーティスト部門の本選曲として選ばれた。

また2020年には、東京佼成ウインドオーケストラの創立60周年記念委嘱作品として《交響曲第3番》を完成させる。大井剛史氏の指揮のもと東京・大阪を含む全国7都市で演奏され、大好評を博した。指揮活動もシエナ・ウインド・オーケストラをはじめ幅広く行っているが、特にアマチュアを対象とした指導法はそのユニークな演奏解釈理論とともに定評があり、岡山大学交響楽団の常任指揮者を50年以上もの長きに亘って続け、日本有数の大学オーケストラに育て上げるかたわら、客演指揮者としても全国各地のオーケストラや吹奏楽団体で活躍している。2017年からは、保科洋指揮法クリニックを兵庫県加東市で主催し、全国のスクールバンドや市民音楽団体指揮者にアマチュア演奏団体を指揮するための指揮法の指導を行っている。

 このような長年にわたる教育・指導活動が評価されて、平成27年度秋の叙勲において「瑞宝中綬章」が授与された。また平成28年には兵庫県から「平成28年度文化功労賞」が授与された。

兵庫教育大学名誉教授、浜松市アクトシティ音楽院吹奏楽部門音楽監督、フィルハーモニックウインズ浜松音楽監督・常任指揮者。

主な作曲作品

オペラ「はだしのゲン」、「オーケストラのための変奏曲」、「交響曲第1番((吹奏楽のための2022年改訂)」「交響曲第2番(吹奏楽のための)」「交響曲第3番(吹奏楽のための)」、「インテルメッツォ」、「古祀」、「祝典舞曲」、「響宴I ・II」、「愁映」、「パストラーレ」、「風紋」、「懐想譜」、「復興」、「メモアール」、「カプリス」、「リフレクション」、「古風な小組曲」、ユーフォニアムとピアノのための「ファンタジー」、オーボエとピアノのための「祈りそして戯れ」、ホルンとオーケストラのための「巫女の舞」、ユーフォニアムとピアノ(吹奏楽)のための「巫女の舞」他

主な編曲作品

チャイコフスキー/バレエ音楽「白鳥の湖」「眠りの森の美女」(吹奏楽)、ファリャ/バレエ音楽「三角帽子」(吹奏楽)、ムソルグスキー/「展覧会の絵」全曲(吹奏楽)、スメタナ/「我が祖国」より「モルダウ」(吹奏楽)、ガーシュウィン/「パリのアメリカ人」(吹奏楽)「ラプソディ・イン・ブルー」(ピアノと吹奏楽)、ボロディン/「ダッタン人の踊り」、コダーイ/「ハーリーヤーノシュ」(吹奏楽)、ラベル/ダフニスとクロエ第二組曲」「マメールロワ」「古風なメヌエット」(吹奏楽)、シベリウス/「フィンランディア」(吹奏楽)、ヨハン・シュトラウス/「こうもり序曲」(吹奏楽)、バルトーク/「弦楽器と打楽器とチェレスタの為の音楽(一楽章)」(吹奏楽)、「ドビュッシー/「夢」(管弦楽)、シューベルト/「魔王」(テナーと管弦楽)、ワーグナー/「エルザの大聖堂への行列」(吹奏楽)、シューベルト/「ます」(テナーと管弦楽)「ファンタジア・四季」(吹奏楽)(唱歌メドレー)等

著書、CD等

VHS、DVD「音楽指導者のための指揮法」1997年、2007年 ビクター・エンタテインメント社

著書「生きた音楽表現へのアプローチ」1998年  音楽之友社
2023年 改訂版 再販  Hoshina Music Office

作品集CD「風紋」1999年 Brain Music社

CD「保科祭」2018年 Brain Music社

DVD「保科洋のすぐに役立つ演奏の隠し味」2005年 日本パルス社

DVD「保科洋×指揮・展覧会の絵」2007年 日本パルス社

プロフィール用写真

(JPGファイル 7.4MB)